アフリカの方にある風習、女子割礼とはいったいなにか?

世のなかにはいろいろな常識があり、自分の生まれ育った国では当たりまえであっても、他の国から見れば異端なことは少なくありません。アフリカなどでいまも根強く残っている「女子割礼」も、他の文化からは理解されないことです。
日本やヨーロッパの国の人々から見れば残酷きわまりない行為ですが、いったいどのような意味があるのでしょうか。もしかすると、意味を知ることで新たな視点を手に入れて、女子割礼に対する考えが変わるかもしれません。

◆女性器を切りとる!?成人の儀式として続く風習「女子割礼」

女子割礼とは、男性器の包皮を切ってとりのぞく「男子割礼」と同じく、女性の成人儀式としてとりおこなわれていることです。ようするに女性器の一部を切除することであり、国によっては生後すぐに行われることもあります。
切りとる目的は、成人としての通過儀礼のほかに、女性の処女性を保つためや性欲をコントロールするためだそうです。もちろん科学的な見地からみれば本当に効果があるかは不確かです。
ただ風習というのは文化のひとつであり、効果のあるなしよりもあるコミュニティに存在する信仰や伝統としての側面が強いものです。日本の七五三などと同じく、外から見れば意味が伝わりにくい習慣といえるでしょう。

◆感染症にかかるなど、さまざまな後遺症があるらしい

ですが文明が発達する前よりある風習というのは、人間に対して害になるものもあり、女子割礼も人体に悪影響をおよぼすという側面があります。例えば切除する道具ですが、地域によってはかみそりや石が使用されるそうです。
おかげで衛生面での管理が十分でなく、大量の出血はもちろん、感染症にかかる可能性もあり、さらには切除の痛みでショック死する人もいます。また、当然傷あとができるわけですから、完治までは排尿もままなりません。
くわえて後遺症として失禁や性交時の痛み、月経がうまくいかなくなるなどの弊害もあります。さらには難産が起こりやすくなったり、セックスにおそれを抱くようになったりもするらしく、心身ともにいろいろと問題があるようです。

◆一概に悪いと決めつけることもできない?どういう答えを出していくか

ただ価値観というのは時代によって絶えず変わります。ヨーロッパ的な現代の考え方を正しいとして、非難するのは筋違いでしょう。食に国ごとの文化があるように、違いはあってもどちらが正しいということはありません。
ですから、大事なのは風習を廃止するのではなく、最新の医療でなるべく安全に切除できるようにすることでしょう。そして望まない女性に割礼をおこなわないように、ひとりひとりの意思を尊重できる社会を作ることです。
ですが昨今はアフリカ連合内でも非難の声があがっているらしく、廃絶しようという運動も起こっています。今後は記録にのみ残る風習として消えていく運命にあるのかもしれません。